実例6 農業を舞台にした詐欺師の探偵調査

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実例6 農業を舞台にした詐欺師の探偵調査

弊社に調査依頼のあった詐欺被害の顛末を紹介します。
ご依頼者のご協力を得て掲載いたします。

依頼者情報

ご依頼者  50歳
詐欺師 夫婦 夫48歳 妻48歳
調査場所 某南国
詐欺被害金額 数千万円
被害者数 個人十数人 法人7社
詐欺師の過去 元金メダリストと知り合い。妻の実家である建築業を手伝う。

詐欺実行までの手口

詐欺師Mは舞台となった南国の農家を1年近くかけてこまめに周り、お金に困っている人物を物色する。特に大規模農家を探す
借金で困っているとある大規模農家を見つけ、そこに何度も足を運び親しくなり、借金額や農家の要望を聞き出す。
そして、「自分にはOO会社のバックアップがあり、この農場を0億0千万で購入する。」 「裏金でO億円渡す」という甘い言葉を投げかける。

普通この事だけ見たら、「そんなバカな話はないよなぁ」「ウソに決まっているじゃん」とお思いになるかもしれませんね。ところがそこは詐欺師M。信用させる手口はすばらしい(?)ものがあります。
南国の田舎で農業以外携わったことのない老人に対して、東京の有名企業名、大学教授、自分の財力を言葉巧みに説明して、ついにその農家さんの同意を得ました。
農家さんはご老人で法律のことや契約のことなど知るよしもありません。
その農家さんは口約束では信用できないので、契約書を交わしたそうでが、 詐欺師にとって契約書なんてただの紙切れです。
詐欺師Mは農場を買う引き替えとして、その農場の農事組合法人を設立し、代表理事として法人登記しました。
その数ヶ月後には手付け金のO千万円を農家さんに支払う契約も交わしていました。
そこから詐欺師Mの詐欺行為が始まるのです。

詐欺師の話法

詐欺師Mは他の農業生産法人、新規就農予定者に、
 「自分は第一人者であるOO大学の教授と連携している」
 「自分と教授しか知らない栽培方法をすれば、同じ作付け面積で3倍の収入になる」
 「JAと取引していては儲からない」
 「栽培方法は出資すれば教える
 「OO企業と知り合いなので、出荷物を2倍で買い取ってくれる
 「タマネギを一年間で3回収穫できるノウハウがある」
 「OOを2万頭買ってそれを売る予定がある」
 「農地をOO万坪購入予定だ」
 「金メダリストのOOさんも私に(詐欺師)出資している」
などなど、相当な神経でないと言えない位のウソを並べていました。

地元の農家の人は長年苦労されながら、耕作されてきた方達です。
自分に出資すればOOO万円が収穫後に入って来る、最新で特別な栽培方法を教えると言ってはは出資金をだまし取っていました。
その様なことを並べ立てられると、農家さん達は夢を見てしまうのは仕方ありません。そんな気持ちに乗じた悪質な犯行です。

詐欺の被害実態

実際に代表理事になった詐欺師Mは、農作業を一切行わず、方々の農地を物色していました。従業員も助成金目当てで雇い、農場の電気代、ガス代、水道代をも支払わない徹底ぶりです。 詐欺師Mの基本理念(?)は「金は取れるだけ取り、ビタ一文払わない」ということが安易に想像つきます。
詐欺だと判明したのは、OO大学やOO企業に連絡を取り、詐欺師Mとは取引がないことがわかった時でした。
詐欺師が管理していた通帳を調べると、数百万円入金されると同日に全額引出していました。
それも毎回。銀行に入金されると同日に現金を引き出していたのです。同銀行口座から他口座へ送金(出勤)された例は1年間で1件もありませんでした。
結局、地元の農家さん10数軒、新規就農希望者数人、その他出資者からそれぞれ数百万をだまし取っていました。
加えて、農場の資材代、ガソリン代、耕耘機のリース代、おまけに自らお中元を贈った贈答品代も支払わず、全て含めると被害額は現在わかっているだけで数千万円にも及びました。
そのお金は詐欺師曰く「借金を返済した」と主張し、数千万円はどこにあるか不明です。 詐欺師はフィリピンへ行っており、海外口座に隠している可能性もあります。

詐欺の舞台となった南国の土地柄は商売代金は後払い、生活も豊かでないため、詐欺師にとっては好都合の場所だったのでしょう。
その後は代表理事も解任されましたが、農事組合法人名義での未払い金は詐欺師本人に請求されるのではなく法人にされます。残された同法人の理事は全く本件に関与していないにもかかわらずその責任を負わされています。 この様な事がまかり通っている世の中、法的に対処できないのが現状です。

詐欺被害に遭わないために

日本は法治国家です。しかし詐欺罪の立件は難しく、最初から騙す意思があったという事が立証され、しかも被害者数・被害額が膨大にならないことには警察は動かないのです。
ましてや被害額を取り戻すことは不可能に近く、被害者が金銭的、精神的に損害を受けたままになってしまいます。
いつまでたっても詐欺師は詐欺行為を繰り返します。詐欺被害に遭わないために「口に蜜あり腹に剣あり」ということわざがありますが、甘い言葉には疑いの目をもって判断すべきです。

現在進行形の案件ですが、地元滞在での6ヶ月間に及ぶ調査の結果です。
「同じ被害に遭った」「似た案件では?」という方がおられましたら、是非ご一報頂ければ幸いです。
詐欺師の情報を共有しましょう。

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